父のアドバイスで人間関係を克服。自分が倫理を学ぶことで気づいた父の実践 鶴秀工務店株式会社
専務取締役 鶴谷 隆二

鶴秀工務店株式会社|専務取締役 鶴谷隆二
インタビュー音声公開中!

父の働く姿を見て自分も建築の道へ

ロジャー

さて、新年一回目ということでございます。毎月第二、第四火曜日に宮城県倫理法人会の皆さんにスポットを当てるこのコーナーでございます。今日は頼りになるお若いね方!

遊花

若い方がこの頃続きますわね!

ロジャー

なに?

遊花

いや、だって(笑)経営者の方たちの学びの場と紹介していて、イメージ的には「私たちも先輩方から学ぼう!」という気持ちでスタートしましたんですけれど、出てくる人出てくる人、私たちよりもうんと若いんだっちゃ!

ロジャー

出てくる人出てくる人ってあんたねぇ(笑)

遊花

で、今日も若いんだっちゃ〜?

ロジャー

本当に、でもね、私も何歳になっても学ぶものがあってね!
はい、ご紹介しましょう!場所は加美郡加美町、『鶴秀工務店株式会社』の専務取締役の鶴谷隆二さんです。
鶴谷さん、こんにちは。よろしくお願いします。

鶴谷

こんにちは、お願いします。

ロジャー

よろしくお願いします。 ビシッとスーツ姿でシュッとした36歳です。

遊花

はい。 私達からおばちゃんから言うと、好青年っていう感じのタイプでございます。
お願いします。

ロジャー

今日は遠いところからお越しくださってありがとうございます。
さて、工務店さんということは、建築関係のお仕事をされているのかなと思いますけれども。どのような会社なんですか?

鶴谷

そうですね。主にリフォームや新築などをやらせていただいています。
地元中心に、工務店の仕事をしているんですが、不動産の方もやってまして。土地の仲介ですとか。あとはアパートの管理とか、そういったところをやらせてもらってます。

ロジャー

そうなんですね。

遊花

幅広いんですよね!

ロジャー

鶴屋さんもお若いのに、もう二級建築士の資格をお持ちで。宅地建物取引士の資格もお持ちだそうですね?

鶴谷

おかげさまで。

ロジャー

この「鶴秀工務店」というお名前は、やはり苗字から?

鶴谷

はい、そうです。苗字からとったとは聞いています。
もともと社長が大工さんから立ち上げた会社でしたので。その後、鶴谷兄弟ともう1人師匠の名前からとったんじゃないかと聞いています。

遊花

あ、「秀」という字は!なるほど。

ロジャー

それは隆司さんのお父様?

鶴谷

ええ、そうです。

ロジャー

そうですか。ずいぶん長いんですかね?

鶴谷

そうですね、立ち上げから50年、1982年創業と聞いてますので。

ロジャー

高度経済成長がちょっと一段落して、今度はバブルに向かってたというね。
元気な日本を建築という面で支えてこられた。
幼い頃からお父さんをご覧にはなってたんですか?

鶴谷

ええ、そうですね。
今の事務所は加美町なんですが、もともとは自宅の方で最初の方で仕事してたようです。

ロジャー

はい、はい、はい。

鶴谷

色麻町の自宅に工場があって、そこで材料を刻んでいる姿ですとか、お弟子さんたちに泊まり込みで教えてたとこですとか。

ロジャー
&遊花

へえぇえ!

鶴谷

僕がちっちゃい時からそういう姿を見てましたので、建築というものが身近にありました。

遊花

お父さんは、バリバリの職人さんでもいらっしゃるんですね。

鶴谷

そうですね。大工から始まったところでした。
それで自分自身がいつまで働けるのかわからないっていう不安から、宅建の資格を取って中新田の方に不動産をするために事務所を構えたと聞いてます。

ロジャー

お父さんも宅建の資格をとって?

鶴谷

そうですね、はい。

遊花

なかなか先見の明があるというか。すごいお父さんですね。

鶴谷

ええ、ほんと努力家ですね 幼心にあこがれた父のスーツ姿

ロジャー

そんなお父さんの姿を見て思うこともあるでしょう?

遊花

嫌だったら一緒に仕事しないし、継がないでしょう?

ロジャー

イヤってねぇ(笑)

遊花

大変なことはわかるけれども、そこにリスペクトとかそういう思いがあるから今この場にいるわけですよね。きっと。

鶴谷

そうですね。ずっとそういった仕事をしている姿を見てたところですし。
最初は職人さんでしたけど、スーツを着始めて不動産の仕事を始めた頃から「かっこいいな」と思うちょっと憧れみたいなものがあったのかなと思います。
建築の道に進むことについては、違和感がないというか、当然のようにそういうものだと思ってい今まで来ているっていうのもありますし。

遊花

材料を切ってるとか、職人さんに教えているところを見れたっていうのはいいね。
親の仕事を働いている姿を間近に見られるっていうのはいいことだね!

ロジャー

そうそう。当たり前にあった風景でしょうけども、やっぱり傍から見るとね。
目から入ってくる情報で覚えることがいっぱいありますからね。

鶴谷

そうですね。

遊花

ねえ。ちょっと羨ましい環境ではありますね、うん。 倫理法人会との出会い

ロジャー

はい、そんな『鶴秀工務店株式会社』の鶴谷専務でございますけれども、まだ36歳という若さでね。
お父様も倫理法人会にご加入されていて、隆二さんはいつお入りになったんですか?

鶴谷

こちらに戻ってきて、10年くらいにはなるんですが。2015年に結婚して、その後に通いはじめました。
それこそはじめは父と一緒に「ちょょっと行ってみよう」ということで。 朝のモーニングセミナーに通い始めて、いつしか私だけが通うことになりまして、気づいたら役職をいただいたと。

ロジャー

あら〜。今、「朝礼委員会副委員長」ってなってますが。

鶴谷

そうですね。県の方で朝礼副委員長を拝命させていただいています。

ロジャー

そうですか、そうですか。宮城県内には20の単会がありますけれども、鶴谷さんはどこに?

鶴谷

はい、大崎倫理法人会に所属しております。

職人ではないことへのコンプレックスを克服したのは「万象我師」の教え

ロジャー

大崎倫理法人会ですね。どうですか?その悩みや課題っていうものがあったと思うんですけど。

鶴谷

そうですね。昔から父が作った会社でありますので、昔からいらっしゃる社員さんがいるわけでして。正直に言うと、私が一番社歴が短いんですよ。
経験豊富なベテランの社員さんの中に、何も知らない状態で入ってくっていうのは私自身もちょっとコンプレックスに思ってたところもありました。

遊花

ああ、そうか〜!

鶴谷

それこそ、父が大工から始まってある程度技術を身に付けて、ここまで会社を持ってきたっていうところがあるんですが、私自身はそこまでの技術がなくてですね。職人というわけでもないですし、最初の就職先もハウスメーカーの営業だったということもありますので、現場を知らないっていうところに悩みみたいなものはありました。
それでちょっと社員の皆さんと関係性が悪くなってしまった時も時期あったかなと。

遊花

しょうがないんだけどね、若いんだしさ。ね?

ロジャー

そうだよね、うん。

遊花

しょうがないんだけど、よくある「現場のことはわかんねんだべ!お前は」っていうことですよね。
だって、幼稚園だったり、小学校のときから知ってる人もいたりするわけですもんね?

鶴谷

まあ、そうですね。そういう方ももちろんいますね。

遊花

そうですよね!そうすると「なに、俺が遊んでやったんだぞ!」っていうぐらいの人たちがねえ(笑)

ロジャー

うん、なるほど。
で、まぁモーニングセミナーで学びを得るわけですけど、どんなその学び・気づきがありましたか?

鶴谷

そうですね、私の中で「あ、これは!」と思ったのは『万象我師』というものがあるんですけれども。全て起こった物事というのは、自分の自らの心の反映に過ぎませんと、そういうあのものがありまして。

ロジャー

怖いよね、この言葉はね。

遊花

聞くたびに耳が痛かったり、ドキッとするんだよね。

ロジャー

そうなのよ。自分に返ってくるっていうね。

鶴谷

それまで誰かのせいにしたりだったりとか、環境のせいにしたりとか。一時期はやっぱり親のせいにしたりとか。自分が苦しくなってくると、そういう思いがちょっと胸にこみ上げてくるものですけど。
そういう時に、ふとしたところで倫理の仲間たちと会話をした中で、そういう部分を気づかされるところもあってですね。
その時は確かにあまりピンとこない部分ももちろんあったんですが、後々何かのきっかけでフッとそれを。 そう言えば、あの時こういうことを言ってたなとか、じわじわ効いてくるといったような感じっていうでしょうかね。

ロジャー

そこでハッと思い出す隆司さんも素晴らしいね!ちゃんと染み込んでたんですよ体にね。
実践されたことっていうのは具体的になにかありますか?

深刻な人間関係を回復した毎日のLINE

鶴谷

そうですね。
とある社員の方と一時期、本当に関係性が冷え切った時がありまして。それこそ、現場を統括する立場の方だったんですよ。で、本当にその方がいないとあの現場が回らないっていう状態で。
本当に会話もままならないし、返事すら返ってこない時期っていうのがあったんですね。
その時に私がやったことなんですが、これは父である社長からのアドバイスでもあったんですが、あのその方に「毎日LINEをおくりなさい」って言われたんです。

遊花

毎日?

鶴谷

毎日ですね。
もちろん、彼がお休みの時は送らないですが、基本的には「毎朝決まった同じ時間にあの声をかけ続けろ」と。
でもその時、私は「どうせ言ってもまた無視されるし、お互いにあまりいい気分にならないからしない方がいいんじゃないの?」って言ったんですけど。でも、父は「とにかく毎日毎日毎朝おくりなさい」と。
簡単な文章なんですけど「今日はこういう天気ですけど、現場で気をつけてくださいね」「今日もお願いします」とか、そのぐらいの程度の言葉ではあるんですが、毎朝、毎朝、送り続けて。最初は当然、既読すらつかない状態ではあったんです。

ロジャー

既読すら?そうなんだ。

鶴谷

でも、続けていくうちにちょっとずつ返答が返ってきたりして。
で、そのうちに思っていることをお互い言えるようになってきて、今では一番に信頼できる社員と言ってもいいくらいに親身になって、自分のことも会社のことも考えてくれるようになりました。

ロジャー

いやー、スゴイなぁ…

鶴谷

やっぱり、やり取りをする中で自分自身もわがままな部分だったりとか至らない部分に気づかせてもらえたっていうのはあったかなと思っています。

遊花

心が動いたんだろうね、その方もね。

鶴谷

もちろん今も継続してずっと毎朝。
関係は修復はされたんですけど、そこは習慣として今もなおやってます。

ロジャー

いかに人との関係、チームワークがね礎になっているかっていうね。
結果として改善された部分が、多々あると思いますけどね。
隆二さんの感じ方っていうのは素晴らしいなあと思います。
どうですか、今現在は仕事は楽しくやってますかね?

鶴谷

そうですね。
本当に会社自体の雰囲気も良くなったので、それ以外の実践の部分だったりとかもあの含めてですね。日常生活だったり、会社の中にそういったいろんな倫理の学びというものを落とし込むことによって、活気は出てきてるなって思ってます。

自分が学びはじめて気づいた父の倫理の実践

遊花

そもそもお父様が入ってらっしゃるじゃないですか、倫理に。
いま思うと「この倫理法人会での教えをお父さんは実践してたな」と思うことはありますか?

鶴谷

思い返せばいろんなことで実践に落とし込んでたっていうのはあのあったと思います。

遊花

今、自分が学ぶとそれがわかったりしますよね?

鶴谷

それこそ先ほどのLINEを送れっていうアドバイスも。
そういったところから、息子にとってこれが一番だろうというところからのアドバイスだったのかなと思いますし。
ちっちゃい頃に忙しい中ではあるんですけど、一緒に居る時間もいっぱい作ってくれてて。その中でいろんな話もしてくれたことが、自分の中には染みてるのかなと思っています。

遊花

倫理の教えもこうやって受け継がれるんだね。

ロジャー

そうね。お父さんの大きさとか優しさとか、あとは細かい気配りっていうのがあると思うんですよね。
みんなの気持ちを考えて、なにが一番いいのかっていうのね。お父さんに感謝ですね。

鶴谷

そうですね。

遊花

一番良い相談相手ですもんね。的確なね。

鶴谷

そうですね。本当に心強いなと思って。元気なうちに色々もっといろんなことを聞いておこうかなと思いますよね、うん。

ロジャー

そうですね。

日々実践している倫理の教え

ロジャー

隆二さん、あっという間に40ですからね!あっという間に後輩ができ、部下がどんどん増えていくっていうね。 なかなか建築も若手が育たないとか、離職率が高いとかいろいろあるんと思うんですけども、これから入ってくる人たちとか、若い人たちに向けて心がけている事ってありますか?

鶴谷

心がけていることですか?
それこそ小さい約束事でも守ったりとか「それって当たり前のことじゃないの?」って言えることでも、自分自身が手本として確実にやっていくっていうのは心がけてます。
普段ないがしろにしそうな物事であっても自分ができなきゃ、教えることもできないでしょうから。

ロジャー

モーニングセミナー、大崎は何曜日なんですか?

鶴谷

毎週火曜日です。

遊花

あ、じゃあ今日だったの?

鶴谷

はい、まさに今日行ってきました。

ロジャー

早起きしたその日に。

遊花

モーニングセミナー終わってから来てくださったんですね。

鶴谷

そうですね。終わってちょっと仕事してからこちらに。

ロジャー

火曜日だったのね。 そうですかそうですね。

遊花

でも、ある意味お父さんと同時にその倫理法人会っていうのも自分の後ろから支えてくれるっているものの一つですから。

鶴谷

心強いですよね。

遊花

仲間もいっぱい居るし。

ロジャー

若い経営者の方は大崎にはいますか?

鶴谷

そうですね。多いですよ。

遊花

いいよね、仲間だよね、やっぱり。

ロジャー

ね、世代がね、近いとね。

鶴谷

比較的話しやすいというか、何でも相談しやすいと言いますか。
それこそ、いろんな業種の方がいらっしゃいますので。いろんな話を聞くことができてふとした時に会社のヒントになることもあります。

ロジャー

ライバルも多いでしょうけども、隆二さんには支援者もいっぱいね。

鶴谷

おかげさまで。

ロジャー

宝だからね、お金ではなんともなならないいんだけど。だけどか支援者って出てくるもんだよね。

遊花

そういうことなんですよね!
お父様の代からのお付き合いの方もいらっしゃるでしょうしそれは感謝ですね。

鶴谷

そうですね。やっぱり父が作ったその下地があるからこそですから。
やっぱそこは感謝の気持ちで取り組んでいかないとなと思っています。

ロジャー

そうですね。 倫理の実践でより良い会社へ

遊花

しかし、職人さんを束ねるっていうのは想像しただけで大変そうですけれど。勝手な想像ですけど、そういう人たちって難しいこともちょっと粋に感じてやるとか情が深いとか、そういうイメージがあるので。ガッチリ組めたら、もうこんな心強いことないですよね。

鶴谷

そうですね、はい。

ロジャー

そうそう、職人さんってそうだよね。なんか返事もしないと怒ってんのかなと思っても、ちゃんとやってくれてたりね。

遊花

もう「お前に言われるぐらいのことはわかっているから!」って言ってね。みたいな勝手なイメージだけどね。心はある人たちですからね。

鶴谷

本当にあの職人の皆さまもすごく協力的な方でして、本当に助かっていますね。

遊花

お父さんの代からの付き合いとやっぱそういうLINE攻撃(笑)
いや、やなかなかできないよ毎日って!

ロジャー

そうですよ。大したもんですよね。

遊花

恋人同士だって毎日なかなかね(笑)
最初はやってもだんだん面倒くさくなってくるんだから!

鶴谷

一番LINEを送った相手は彼じゃないかなと思いますけど(笑)

ロジャー

そうだよ、自分の奥さんよりね!

遊花

でも、それでお互いに気持ちよく仕事ができてっていうことであれば隆二さんの役目ですもんね。いろいろあるんだなぁ。

ロジャー

はい、今日は大崎倫理法人会、モーニングセミナーの朝礼委員会副委員長『鶴秀工務店株式会社』専務取締役の鶴谷隆二さんでした。
ありがとうございました。活躍お祈りしております。

遊花

お父様にもよろしくお伝えください。

鶴谷

ありがとうございました。

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