「現場の職人さんたちの助けに」先代から引き継いだ企業理念
有限会社仙台トクエ
代表取締役
西野 崇志
先代社長である父の跡を継ぎ代表に就任
遊花こんにちは!よろしくお願いします。
ロジャー若いし、なんか楽しい感じ!
西野今年で40歳になります。
遊花今年で40になるそうです!バリバリだね!
西野今年度で40歳です。
遊花今まだ39歳?
西野はい。
ロジャー
一番いいね!脂ののった。お昼時にお越しいただきまして、どうもどうも…。
えっと、『有限会社仙台トクエ』カタカナでトクエってなってますけど、どんな会社で?
主に建材とか建具とか、現場の中のものを取り扱ってまして。お客さんが必要なタイミングで必要な分だけ、使う分だけ届けるっていうような形で協力させてさせていただいています。
遊花なるほど。「現場でこのくらい必要になったんだけども」って言ったら「はい!」って言う。
西野はい、現場に届けます。
ロジャーでっかいのになるとね。「今ソレ持ってこられてもなあ…」っていうのもありますもんね。
西野そうですね。
遊花だから、必要なタイミングで持って行くという?
西野そうですね。フロアを使うのであれば、フロアを使うタイミングで持って行って。タグを使う場合はタグを持っていくっていうような形で。
ロジャー現場監督さんとやっぱ会社さんと打ち合わせして、この資材をいつまでにこの現場とか。工期というか、工程・プロセスをわかってないとね。
西野現場によって、大工さんによって、工程が違うので。大工さんたちが使う材料を使う分だけ持っていくっていう形で材料の管理をさせていただいてます。
遊花急に変更したり、急に足りなくなったりってこともあるんじゃないですか?
西野それはもう、しょっちゅうなので。「ちょっとこれ足りなくなった!ボンドが足りなくなった!届けてくれ」って言われたら、それをその都度届ける、持って行きます。
ロジャー何品目扱ってらっしゃるんですか?
西野まあ、家の中で目につくものはだいたい取り扱っているので。家の中だけではなくて、マンションであったり、目に見えない家の裏側にある鉄骨だったり、ちょっと専門的な言い方をするとボードとか、そういったものも取り扱っております。
遊花現場は助かりますけど、トクエさんは大変だ!
西野
そうですね。ただ、先代の社長になるんですけど、親父の方が「お客様の現場でビス一本足りなくても現場は完成しないんだ」と。
「現場の職人さんたちの助けになるんだ」っていうのを企業理念に置いていたので、今もその旨を受け継いで仕事の方にあたっています。
そっか、お父さんの思いをちゃんと受け継いだということですね。
ロジャーなるほど、アンケートとらせていただいたんですけども。お父様がお亡くなりになって。
西野5年前に宣告されまして、約1年ぐらい闘病していたんですけども。1年ちょっとで亡くなってしまったということで。
遊花なにか会社とかお仕事に対しての言葉というか、なにかありました?
西野
そうですね。すごく優しい、頑固な人だったので。まあ、ワンマンって言えばワンマン経営だったんですけども、教えてくれるっていうようなことはあまりなくて。
ただ、周りとの協調とか、優しくするとか、そういったところはよく見せてくれて。
そういった姿を見ながら、代表というのはどういうものなのかっていうのを見て学ぶしかなかったと言いますか。亡くなる数カ月前に、ようやく次の代表だと任命されたので。
そうですか、数カ月前に!
西野なので、とくに引き継ぎであったりだとか、なにか教えを請うこともそういう期間も持てずに。
遊花なるほど。
西野ずっと1年間闘病をしていたので、そういう機会がなかったっていうのが、一番困ったところではあります。
遊花そうですよね。
ロジャー会社の代表を引き継いだのが4年前と聞いてますから、4年経ったということですけども。 その前はここの会社で働いていらっしゃったんですか?
西野
13年間、一社員として働いてまして。本当に雑用からなにからなにまで、まず会社でやることは全部やらされて。
特別扱いとか、そういったことをする父親ではなかったので。本当にトイレ掃除から全てをやってきました。
実はそのことがね、社長になっても役に立つというか。そういうことだったんじゃないのかな、ねえ?
西野はい、そうだと思います。
ロジャーなるほど。引き継ぐ時間もなければ、迷いがあったりして。なんかバリアを作ってしまったみたいなことをアンケートに書かれてましたけども?
西野やっぱり手探り状態で、社長をやっていたもので、どこが壁ではないんですけど、心に1枚バリアを張っているような形で…。人とのコミュニケーションをとる際も、少し警戒心をもって話してしまうというようなところがあって。それでストレスを抱えて、喘息になったりだとか。
遊花あらあら。
西野少し鬱になったりだとか、っていう時期もありました。
遊花責任感もあるしね。 苦しい時に感銘を受けたモーニングセミナーの講話
ロジャー
大変なところを少し乗り越えていらっしゃったというね。
で、倫理法人会の仙台中央倫理法人会ですね。この倫理法人会との出会いっていうのはどこがきっかけだったんですか?
はい、先代の社長、親父の頃から入会してたんですけども。その間にちょこちょこと通わせていただいてまして。
ロジャーもう行ってらっしゃったんですね!
西野
最近、本格的に通うようになったという形ですね、はい。
有坂会長からの紹介で入会するきっかけになりました。
有坂さんですか?会いたいな(笑)
ロジャーそこでその学んだことですとか、同じ境遇の方がいらっしゃったりとか、いろいろお話を伺っておりますけど、その辺はいかがだったんですか?
西野
そうですね、私の方は秋田県倫理法人会の堀幹事長という方の講話を聞いて、すごく心に残ったといいますか、そういったことがありまして。
堀幹事長の話の中で、お父様の話をされてまして。お父様が相手を許すとか、他社との共栄を図るだとか、そういうことをおっしゃられるお父様でして、その話を聞いた時に「あ、うちの親父と似てるなあ」っていうところで話に引き込まれました。
講話の内容というのは、堀幹事長が事業継承されて、どのような経験をされて、どのように考えてきたかということをお話されてたんですけども。朗らかに、わかりやすく伝えていただきまして「この方は自分の考えを相手にわかってもらおう、相手のことを理解しよう」と考えながら、過ごされている方なんだろうなというのをすごく感じました。
心にバリアを張っていた自分がいたので、今までは自分が話したい内容ばかり言っていて、相手の話の内容を本当の意味で聞こうとしていなかったな、と感じまして。
何よりも自分との違いっていうのは、堀幹事長の優しさみたいなを話してるところから感じることができました。お話しされた内容を実践していけば、自分も何か変わるんじゃないのかなと思いました。
境遇もちょっと似てますしね。
西野そうですね。同じく事業継承されてという形で。
遊花優しいって大事なんだな〜。
ロジャー
そうですね。まあ、責めたり怒ったりするのは簡単なんでね。
そこをどう乗り越えて、学びに繋げていくかっていうのが、やっぱり人間力だと思うんですよね。西野さんはいろいろ感じ取ってここまでいらっしゃった。
すごいよ、すごいですよね。で、その実践したことというのは具体的には?
一日の振り返りを毎日の実践に
西野堀幹事長の講話の中で、まず聞いたことや考えたことを自分の中で消化して、自分の言葉で気持ちを伝えるようにしようということと、一日の終わりに一日の行動を振り返って、自分の気持ちに反した言葉を発してなかったか?とか、そういったことを一日の終わりに反省するっていう時間を設けるといいよとお話されてたので、それを実践するようになりました。
遊花毎日、今日一日どうだったか?っていうことを思い返すんですね?
西野そうですね。思い返してみると、「あ、今日ここで自分が言った言葉は自分の気持ちじゃなかったんだ」とか、「その場を取り繕うために言った言葉じゃなかったかな?」とか考えますね。寝る前に考えるようになりました。
遊花なるほど、ごまかさないんだね、自分の言動をね。さらっと流してしまわないで、次の日に活かすっていうことなのかな?それはやらなきゃな。
ロジャーねぇ?
遊花
いや、私。昨日、おとといとちょっとあることがあってカッカカッカしててね。
なので、今すごく反省した。反省してる!今、この瞬間から大事なことだよね。ちょっと冷静になれるかもしれないですもんね。客観的に。
そうですね、はい。
ロジャーそして、結果ですけども。いろんな方と接すると思うんですけども、どのように変化したかっていうところに関してはどうですか?
西野
自分で反省することで、一歩引いた目線っていうんですかね、視野が広がったというのがありまして。相手に自分の気持ちが伝わってほしいっていうのと、相手の気持ちを理解したい。相手の性格とか家族関係だとか、そういったところまで目が向くようになりまして。
それで、相手のことを理解しようとすると、より深いコミュニケーションが取れるようになりました。
お互いもっと深く理解できるようになったのではないかな、というふうに思います。
社長さんって大変ですね。
西野まだまだ勉強中なので。
遊花今のことだけじゃなくて、家族とか性格とか、いろんなとこまで汲み取ってっていうことですもんね。
西野そうですね。私は相手に合わせて喋ったりするのが、足りなかったと思うので。
遊花そうですか?
西野自分の喋りたいようにしゃべるっていうんですかね。誰に対しても同じような喋り方をしていたっていうところがあるので。
遊花なるほど。
西野
こういう風な息子さんがいてとか、娘さんがいてとか、奥さんはどんな人でとか。
まあ、そこまで深くは詮索はしませんけど、そういったのが頭の中にあって話すのとなにも知らずに話すのでは、先ほどの堀幹事長の話ではないですけど、優しさっていうか、そういう感情が出てくるんじゃないのかなと思うようになりました。
もうそうですよね。私もいい年になって、子供ができて。
やっぱり、子供ができた瞬間にほかの子どもを見る目が変わったしね。家族をその人に感じるってすごい大事なことですね。
そうですね。
ロジャー遊花師匠は昨日、なんか腹立たしいことあったんですよね?
遊花
なんかあったのよ(笑)
実はココにきて、ロジャーさんに「あのね!」って言ってたのね。
腹立たしいことがあっても、その人のやっぱりいろんな面を考えてね。そうすると逆に「ああ、そういう事情であればね」っていうふうに、なんかこう寄り添う力っていうかなんかこうね、綺麗事かもしれないけども、なんかこうちょっと違いますよね。
ロジャー人と接するとね。相手の背景を知ることでよりコミュニケーションが深まってきたと実感
西野まあ、相手の気持ちを理解しようとして、コミュニケーションが深くなってくると、会社で働いている時間も楽しいなとか、そういう風に思う機会が増えました。今もまだ勉強中なので、これからだと思うんですけども。そういう風な気持ちを感じるようにはなりました。
ロジャーなるほど、なるほど。
遊花そうなんだ。 今の西野さんの言葉でちょっと、学んだね。
ロジャーええと、今おいくつでしたっけ?まもなくまもなく60歳ですけど(笑)
遊花
ああ、おとといキレれたの(笑)どうしたらいい?
いいえとんでもない取り返しのつかないことをしてしまった(笑)
いやでもね、優しくあるとか、相手の事情とか背景とかを知ろうとするのは大事だよね。
西野さんがおっしゃった中で「楽しい」って言葉が出てきましたけども。しんどくないんですよね。ストレスも堪らなくなると思うんですよ。それを感じ取ってるに西野さんは素晴らしいですよね。
遊花そうだね!
西野恐縮です。はい。 先輩方の話や姿勢を見て自分も成長
ロジャー今のインタビューの中でも、勉強中です、勉強中ですと。まだまだね、これからね。40歳目前に向上心というかねえ、こういうことをね…。ラジオの前の皆さんも感じ取っていただけるのではと。倫理法人会に、朝早く寝起きて講話を聞きに来て、いろいろ気づきがあると思うんで。
西野はい。
遊花誰かの話を聞くことでこんなに変わるんですね、自分で。
西野
そうですね。もちろん、うちの父親にも感謝ありますし、従業員の方も。やはり、ダメなことはダメだって言ってくれる従業員の方も多くてですね。周りの環境にも恵まれていると思うんですけれども。
倫理法人会の方も、私は入会に対して最初は不安に思うところがあったんですね。いざ、入会してみるとあの本当にいい方が多くて。挨拶の時には必ず「西野さん、おはようございます」と名前を呼ぶ、それが嬉しくて。そういう風に受け入れてくれようとしてるんだって。
いや、それは嬉しい。
西野それで入会してからの不安はすぐになくなりました。
遊花
そうだよね、理解しようと思うとか、受け入れようとかっていうことでね。
言葉とか行動に出るからね、顔とか。
いいお手本が伝染して西野さんだってね「なんとかさんおはようございます!」みたいなね。
西野
そういうふうに言いたいなという気持ちになりましたね。
相手の名前を覚えたいなとか、名前を呼んで挨拶してあげたいなって、気持ちになりました。
そうですね。
遊花なるほど。いい事聞いちゃった。 倫理法人会へのお誘い
ロジャー宮城県内には今、20の単会がありまして、それぞれに曜日を決めて、モーニングセミナーというのを実施しております。朝6時のところが多いんですけども。西野さんが加入している仙台中央倫理法人会は何曜日ですか?
西野木曜日朝6時からです。
ロジャー単会をまたいで出席されても構いませんし、まだ入ってないんですけどっていうサラリーマンでも経営者の方でもね?
西野
そうですね。とくに起業されたという方ですとか、30代40代の若い経営者の方とか、あとは同じように事業継承で悩んでいらっしゃる方とか、そういった方に参加していただくと、経営者の方の苦労だとか経験っていうのを生で聞ける機会になるので、ぜひ一度参加していただけたらなと思います。
一緒に学んでいけたらなと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
そういう人間同士っていう土台があってのご商売ですからね。どこの世界でもそうだと思うんですけどね。
遊花本当に。
ロジャー一生勉強だと思ってね。面白いですよね学びってね。
遊花大先輩たちもいますからね、いろんな話を聞けるし。
西野そうですね、はい。
ロジャーかと思うと、グッと年下の方のお話で、刺激されたりっていうのもありますしね。
遊花うん。
ロジャー年関係なくなるね。学んでいきたいですね。
遊花いや、今日学ばせていただきました。西野さんなんか反省したりね、いろいろ思いました。
西野恐縮です。
ロジャー
今日は建築現場やリフォームの現場、さまざまな電動工具から軽量材、断熱材…今、名刺の裏を読んでますけど(笑)などを現場に届けてるという『有限会社仙台トクエ』の代表取締役
西野崇志さんでした。 はい、西野さんご活躍をお祈りしますので。
はい、ありがとうございます。
ロジャーどうもありがとうございました!
遊花ありがとうございました。